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拘りの人の拘りを聞く「拘りの鉄」
「お姫様倶楽部」
第57回 「お姫様」 神光寺雅氏

いまだお姫様の陰影を追い続けて

神光寺雅:お姫様倶楽部
お姫様倶楽部と言うサイトをもう10年以上もやっております。 お姫様倶楽部はもともと商業誌の企画として生まれた物ですが企画の一部が掲載されたのみで、お 蔵入りになりかかっていた物をあらたにサイトに書き起こした物です。 誕生時は数人の作家によるアンソロジー的な 物でしたから、お姫様というキャラクターの制限が あっただけで、かなり自由に想像された物です。 ですがサイトにするに当って、統一したお姫様像が必要と考えてお姫様倶楽部独特のお姫様像が誕 生しました。 このサイトにページをいただくに当って、もう一度わたしなりのお姫様像を紹介させて頂きたく思 います。
さてお姫様倶楽部の話しに戻ります。

お姫様倶楽部の制作に当って 最初に参考にしたのは、
ゲームや、美少女アニメ、美少女ゲーム(エロアニメ、エロゲという言い方が好きでないのでこの言い方で統一します)に登場する可憐で美しいドレスを着たお姫様達です 。

わたしも大好きなので多くの作品を見ました。

ですが唯一感覚的に馴染まなかったのがドレスの下のパンテイでした。
せっかくの可憐なお姫様が現代風の下着をつけているのが、どうしてもマッチしないと思ったのです。

たとえば和風の江戸時代、戦国時代のお姫様がパンテイを履いていたら、かなりめげませんか?

せっかく自分だけのページを作るのだから、そのあたりもこだわって作りたいということでいろいろ調べてみました。

クレール光の伝説から:クラリス姫

まずは衣装の面から

お姫様倶楽部の世界観は16世紀〜18世紀のヨーロッパがベースです。
ですが、お姫様のドレスが最 も豪華に華やかになったのはロココの時代です。
ですがどうしてもドロワースが書きたいわたしと しては、1ドレスについてはロココ調をベースに考えました。

絵描きさんをお願いするに当たり、ドレスの表現を求めるには男性の作家では無理でした。
少女漫画のお姫様がかける作家はやはり女性と言うことになります。
そこでお姫様倶楽部の初期の 絵描きさんはすべて女性となったのです。

パンテイ(ショーツ)という下着はかなり最近になってできた物で、昔の西洋女性はたとえお姫様 であっても、スカートの下にはなにも穿いていませんでした。
やがて女性も活動的になるに連れて 、スカートの下になにも穿いていないといろいろとまずいことになりました。
特に西洋では、女性 のおみ足が猥褻な物だと宗教的にも思われていました。
そこで脚をすっぽりと覆うドロワースという下着が登場しました。
これがパンテイ(ショーツ)の 元祖だと言われていますが。
その後にストッキング(パンストではありません)が登場するとドロ ワースの長さは短くなっていきました。
脚を隠すという意味からだんだん隠れていったのではと思 います。
こう考えるとドロワースはむしろ現代のパンストに近いものではなかったのかとさえ思わ れるのです。

このドロワースという下着ですが、お姫様倶楽部が使い出したころには、
YAHOOで検索してもうち ぐらいでしかヒットしない時代がありました。
その後のゴスロリブーム、アニメでもローゼンメイ デンや東方などのキャラクターがはき出すと、やっと認知されるようになりました。

初期のお姫様倶楽部の同人作品ではドロワースに対するクレームが一番多くて、
2chあたりでも あれは萎える(^_^;とかいっぱい書き込まれていましたっけ。

お姫様倶楽部でもそれなりの(ドロワースの)エロを追求してみました。
ドロワースの股間は小用 のために、縫い合わされておらず、はいていてもことをいたすにはなんの問題もなかったわけで (^_^;。
足下をフリルで飾られた可憐な下着が実はスケベパンテイ並みのエロイ物であったとか。
そこを指摘されてお姫様が恥じらうとか。
あるお姫様はスリットまわりにフリル飾りを付けてスリ ット部分を強調するとか。
独自のエロスを追求しては見たのですが。
「なんでパンテイじゃないん だ!」の一言にはかないませんね(^_^;

またお姫様は腰を締め付けて細く見せるコルセットをはめています。
コルセットをはずされて、そこし膨らんだお腹が出てくるといったシーンもこだわっています。

ですがこれらはいずれも絵描きさんに多大な負担をかけてしまいました。
お姫様倶楽部では以前よくCG枚数が少ないという不満も聞きましたが。

クレール光の伝説から:クラリス姫

正直ドレスCG一枚、下着CG 一枚の作画時間は、
一般の衣装のそれに比べて数十倍の時間がかかるのです。

またお姫様達はドレススカートの下に匂い袋を忍ばせておりました。
基本的に入浴の慣習のなかっ た西洋では香水が大流行、スカートの下にも匂い袋を忍ばせておりました。
日本においても平安時代などはお香がはやっていましたが。
西洋のお姫様も匂い袋に入れる香りにはかなりこだわったの ではと思います。

なかなか文章や、CGではあらわせない部分部分ではありますが、お姫様ごとにス カートの下から・・なにのにおいが・・という表現で、書いてみたりしました。
どれも直接的なエロチズムではないのでなかなか理解されないかもしれませんが。
そういう部分の評価はほんとにないですね。

もうすこし本当のエロスを楽しみましょうよ。

あるダウンロードショップのお話しですが、うちが売りたいお姫様と、お宅のは違うから一緒に扱 うのは無理とまで言われました。

まあうちとしても他の似非お姫様と一緒にされるのはごめん被り たいですが。
次にキャラクターのイメージ統一です

初期のお姫様倶楽部に登場するお姫様達には共通して個性がありません。

お姫様倶楽部の初期ポリシーが、清純可憐なお姫様が下品な盗賊や海賊に攫われて純潔を奪われて 陵辱されるお話しを書くと言うことでしたから。
間違っても感じてしまったり、ましてやアヘ顔になったりは絶対しません。なぜってお姫様だから です。

もっとも、こんなシュチュエーションで感じたりするはずもありません。
だから・・・無個性でなくてはいけませんでした。ましてやストーリー展開も不要でした。
髪の色ドレスの色名前ぐらいしか変わることはなかったのです。

当初の目的はそうでしたが、やはり人気のキャラクターがでると続編が必要になります。
初期の作品のお姫様では、海賊に襲われてレイプされたうえに子分達にまわされて気がおかしくな って、婚約者に海賊船ごと海に沈められるという悲惨なストーリー。
全く無個性だったお姫様を、初回の話を時間軸の一番最後に置いて婚約前に知らぬうちに性の欲求 に目覚めたサイドストーリーを書くとか。大作となったお姫様舞踏会では、体が弱いひきこもりが ち、読書好きという性格が後付でつけるとか。そのたびに人気が出て行ったのは、複雑な思いです が。

こうして10年にわたってお姫様を追い続けてきたわけですが。
いろいろと試行錯誤を続けて、なんとか自分なりの形を作ることができるようになりました。

ローザ姫の悲運から:ローザ姫

まだまだ設定に見合うエロシーンが作れているかどうかは疑問ではありますが
「ドロワーズのスリットがフェティッシュでエロいですね。穿いたままHできるって言うのが最高 です。 」
なんて書き込みをいただけるとそれだけで満足して続編作りに励めます。

なかなかこういう意見がいただけないので苦労していますが。

わたしが初めてSM雑誌でお姫様と海賊物を見たときのような興奮をサイトに来て頂いている方に味 わって頂ければと思い、微力ながら頑張っています。

まるで未だ果たせぬ夢を追うかのように自分の求めるお姫様像を追いかけていきたいと思っていま す
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